トラファルガー広場の夕暮れ |
旅ブログを書くのは将来ボケてしまった自分にむけての生きた証みたいな心情なのですが、1ヶ月前の旅を振り返りながら写真をひっくり返したりいろいろ調べたりしながら追体験することもとても楽しい復習の時間になりました。
下記はそんな追体験を踏まえてのまとめのまとめです。
- 40代最後の冒険だった
リヴァプールにて |
・円安という試練が加算された
GBPとJPY |
生まれて初めて日本の外に出た時(1987年)には既に円高ドル安だったので、僕にとって海外旅行とはずっと「海外に行くとなぜか金持ちになってしまう」機会だったのです。あまり深く考えることもなく、海外って楽だよね、みたいなノリで。
ですが今回は円安の影響でまったくその逆のパターンとなりました。特に長く続いているデフレの影響で日本の物価は驚くほど安くなっています。特に宿泊代や食費に関してはそのクォリティを考えたら世界一安いのではないかと思います。それに対して今回の旅はロンドンの物価高+円安という真逆の環境に放り込まれることになりました。
2009年インド再訪の旅 |
そんな環境におかれて初めて考えることだってあるのです。「はたして円高とは何だったのだ?」という疑問がそれです。どう考えても円高だったのは僕個人の実力や実績とは無関係な話です。それは総体としての日本の経済力や国富が海外から高い評価をされていたからだと思いました。でもそれはなぜそうなのか。国の経済力の実体とは何なのだろう。
2012年ベトナムカンボジア |
2013年妻と台湾旅行 |
その上でこれから先どういった為替が望ましいのか、もっといえば今後の日本経済、世界経済のありようについて、今度は僕らの世代がきちんと責任をもって何かを始めないとな、と強く思いました。
「環境が変わると人間はなにか考えるものだ」というお話しでした。
・21世紀のひとり旅について
についてもまた考える旅行となりました。
25年間使ってる相棒 |
それに加えてTwitterやLINE、Facebook、Googleなどでずっと日本や世界と繋がったまま旅をするのもちょっと新鮮でした。これまでもネット環境を作って旅をしてきましたが、今回は現地SIMカードを利用したことでほんとに国内と変わらない環境となったことでまた少し旅の空気が変わりました。
息子とLINEで会話 |
ネットについてはさておき、今回移動中にあれこれ思いついたことをiPhoneにメモしてました。まとまりありませんけど以下箇条書きで。
ひとり旅の効用について
- あえて逆境に身を置けばちがう考えが浮かぶ
- 環境が変わることで当たり前と思っていたことの本質にはじめて考えが及ぶ。
- 他人・他国との適切な距離感について常に模索を続ける
- 他人や他国と「同じところ」「違うところ」を見つけて驚いたり喜んだりすることこそが旅の本質だ(by 開高健←たぶん
- 問題解決の技を磨く場となり少し自信がわいてくる
- どんな困難に直面しても解決できるはずという自信、あるいはプランBを楽しめる余裕の醸成。日々肥大する臆病さからの脱出をはかるのだ。
- 過剰になりがちな神経をたまに麻痺させることはとても大切だ
- 年々小さな許せないことが増え神経質になる一方の自意識を外気に晒すことでフォーマットするのだ。慣れさえすればたいていことは許せるようになる。大丈夫、とタカをくくれる感性を呼び戻すことは大事だ。
複数での旅だと考え事してる時間より会話を優先するでしょうから、ちょっとまた違う愉しさの旅になるのだと思います。また今回予算の関係でドミトリーを泊まり歩いたのですが、見知らぬ他人と同じ屋根の下で過ごすというシチュエーションは思った以上に脳内を日本語で満杯にするということを知りました。
・2014年イギリス旅行12日間につかったお金
では最後に今回使ったお金についてまとめてこの旅日記を終わろうと思います。
まず為替レートはだいたい182円〜185円でした。最初に空港で換金した際にはもっと不利なレートだったので、感覚的には「1ポンド200円」と考えて生活することにしてました。iPhoneに200円で買った「DailyCost」というアプリをインストールし、暇を見て毎日お小遣い帳をつけてまして、使いすぎないよう注意しました。
今回のお金のポリシーとしては、
- いつもの国内出張と同程度の費用を心がけたうえで
- 贅沢はしないけどドケチにもなりたくない
- ここでしか味わえないものには費用を惜しまない
- あまり計画的にならずご縁があれば受け入れる
という感じです。まあだいたいいつもそうなんですけど。
その上で、先ほどのアプリからCSVで出力したデータをGoogleスプレッドシートでグラフ化したのが右図です。
全部で18万円くらい使いました(往復航空券はマイレージのため無料、ただし燃油サーチャージは入れてません)。交通宿泊の費用が約半分でした。飲食費が全体の2割強、あとはミュージカルとかウォーキングツアーとか最終日キャンセルしたレンタカーとか・・・。
これが高いのか安いのかは難しいのですが、アジアだったら超贅沢な金額だけど一般的にヨーロッパ12泊したら倍くらい掛かるケースもあるのかなって感じです。僕としてはまあまあ満足しております。
というわけで最後にだらだら書いてしまいました。帰国して1ヶ月以上経ちましたが、これでようやく旅を終えた気分で新しい年を迎えることができそうです。
いつかまたどこか旅に出よう。来年もまた楽しい1年でありますこと祈りつつ。
おしまい
今回の旅日記 目次
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